- Home
- コラム・インタビュー, マネー・ライフ
- 蛇毒の危険性、知っていますか?マムシ咬傷は年間3,000件
蛇毒の危険性、知っていますか?マムシ咬傷は年間3,000件
- 2025/9/21
- コラム・インタビュー, マネー・ライフ
- 動物咬傷, 日本
- コメントを書く
-1024x576.png)
世界には約3,000種の蛇亜目が生息しており、その約25%が毒蛇だといわれています。
みなさんは日本にも危険な蛇がいることを知っていますか?
日本の代表的な毒蛇である、マムシによる咬傷(こうしょう)は年間約1,000~3,000件報告されており、10人程度亡くなる方がいます。しかし、蛇の習性や咬まれた際の対処法について正しい知識を持っていれば、重症化を防ぐことは可能です。
この記事では、特に注意すべき「マムシ」と「ヤマカガシ」を中心に、危険性と、万が一のときに命を守るための行動を解説します。
知っておきたい、日本に生息する主な毒蛇
日本で特に注意すべき毒蛇は、「マムシ」「ヤマカガシ」、そして南西諸島に生息する「ハブ」です。
ニホンマムシは、田んぼや小川の周りなど、比較的人里近くに生息します。落ち葉や草の中に巧みに隠れているため、気づかずに咬まれるケースが多いのが特徴です。
ヤマカガシは、水田や河川など水辺を好みます。基本的におとなしい性質ですが、毒は強力です。奥歯に持つ出血毒(血液を固まりにくくする)と、首筋の頸腺毒(目に入ると危険)の2種類を持っています。頸腺毒は、ヤマカガシがエサとして食べたヒキガエルの毒を体内に蓄えたもので、ヒキガエルのいない地域のヤマカガシはこの毒を持っていません。
ハブ類は、日本では南西諸島にのみ生息します。大型で毒の量が多く、攻撃性も高いことから、日本で最も危険な毒蛇と言われています。

見た目や生息地は異なりますが、いずれも危険な毒を持っています。
咬まれるとどうなる?危険な症状
毒蛇に咬まれた際の症状は、蛇の種類によって大きく異なります。
下の表に毒蛇の種類による症状の違いをまとめました。

マムシの場合は、咬まれた直後から激しい痛みと腫れ、皮下出血といった局所症状が現れます。一方、ヤマカガシは、咬まれた直後には痛みや腫れがほとんどないことが多く、油断して受診が遅れてしまいがちです。しかし、数時間以上経ってから腎不全に陥るなど、重篤な症状が現れるため、非常に危険です。
蛇に咬まれた場合の命を守るための行動
もし蛇に咬まれてしまったら、パニックにならず、落ち着いて行動することが何よりも大切です。
まずやるべきこと
蛇に咬まれてしまったら、以下のことをしましょう。
- 落ち着いて、その場から離れる
- 可能であれば蛇の種類を確認する(スマホで写真を撮るなど)。ただし、無理は禁物です
- 患部が腫れる前に指輪や腕時計は外しておく
- 救急車(119番)を呼ぶか、すぐに病院へ行く
- 布で患部を広く圧迫する
- 水分を多めに取り毒素を薄めるほか、毒素排出のため排尿を促す
市販の吸引器があれば、30分以内に吸引する方法も有効とされています。
やってはいけないこと
蛇に咬まれた場合、以下の行動はNGです。
- 傷口の切開:感染症のリスクおよび牙痕が不明瞭になり、治療に支障が出る
- 患部をきつく縛る:血行不良になったり、毒が局所に滞留したりして障害を引き起こす恐れがあります。ただし、極端な場合には例外もあります。
- 走って移動する:毒のまわりを早める可能性
- 氷などで患部を冷やさない:蛇毒には効果はない
患部を縛る例外的な種として、神経毒を持ち比較的短時間に死亡する恐れのあるコブラ科の蛇がありますが、国内の蛇ではおおむね心配いりません。
蛇に咬まれないために注意すること
蛇に咬まれないためには、予防も大切です。
- 野生の蛇はむやみに触らない
- 自然に遊びに行くときは靴と長ズボンを履く
- 草むらの物を拾うときは、手を出す前に木の枝などで安全を確認する
- ヘビの攻撃範囲は、おおむね全長の半分~2/3程度。大きめな蛇でも1.5m以上離れれば、おおむね攻撃されないと考えてよい
少しの注意が、思わぬ事故を防ぐことにつながります。
病院で行われる専門的な治療
毒蛇咬傷は、自己判断や民間療法では治療できません。必ず医療機関を受診してください。治療の基本は、蛇毒を中和する抗毒血清の投与です。血清は蛇の種類によって異なるため、どの蛇に咬まれたかの情報は非常に重要です。
その他、血清の副作用を抑える薬の投与や、腫れがひどい場合は局所の切開、全身状態を見て輸液や利尿剤投与などの対症療法が行われます。
蛇がいそうな場所では注意し、咬まれたら医療機関へ
毒蛇による被害は件数こそ多くありませんが、決して安心はできません。山や川へ出かける際は、「蛇がいるかもしれない」という意識を持ち、服装などに注意しましょう。
万が一咬まれてしまったら、「慌てず、走らず、すぐに病院へ」という言葉に従ってください。
参考文献:
1.瀧健治,有吉孝一,堺淳,他.全国調査によるマムシ咬傷の検討. 日本臨床救急医学会雑誌2014;17:753-760
2.松山赤十字病院.毒ヘビ咬傷の診断・治療
3.奥入瀬フィールドミュージアム.ヒキガエルの毒を利用するヤマガカシ
4.毒ヘビ類―マムシ・ハブなど―
5.浦添市医師会.ハブ咬傷対応マニュアル
6.沖縄県. 4.ヘビの特徴を覚えましょう
7.フィールドワーカーのための毒蛇咬症ガイド
8.松山赤十字病院.ヘビ咬傷特にマムシ咬傷について
9.ライブドアニュース.その正体はヤマタノオロチ!?日本最強の毒蛇、ヤマカガシとは?
10.野外活動におけるマムシへの対応


-150x112.png)














-300x169.jpg)